目の怪我は軽いものから失明に至るものまで様々であり、また、白内障や緑内障などの二次的な問題を生むものもあります。受傷原因はボールによる鈍的外傷が圧倒的に多いものの、他選手との接触、転倒、ラケットやバットなどの使用器具によるものなど数多くあります。スポーツによる目の怪我を次の4つに分類してみました。
1.先の尖ったシャープなものが目に当たったとき

スキーポール、小枝、また他選手の手や指など。また日常的に装用するメガネをスポーツで使うことにより、その部品で怪我をすることがあります。
影響:眼球そのものへの影響ももちろん考えられますが、まず角膜の裂傷などが考えられます。
2.眼窩(がんか=眼球の入る頭蓋骨のくぼみ)よりやや小さいサイズの物体が目に当たったとき
バトミントンのシャトル、ラケットボールのラケットやボール、ホッケーのスティック、また希ですがゴルフボールも考えられます。また通常のサイズでは眼窩よりも大きいボールであっても、空気が充分に入っていない場合、飛んできたとき変形して眼球に直接ダメージを与えることがあります。
影響:眼窩が眼球を保護できず、眼球がすべての衝撃を受けてしまうので非常に危険 です。出血や網膜剥離、眼窩骨折、失明を伴う可能性もあります。
3.眼窩より大きなサイズの物体が目の当たったとき

バスケットボール、サッカーボール、また、テニスや野球のボールです。
影響:眼球が破裂する確率は少ないものの、頭蓋骨が多大なエネルギーを吸収し網膜剥離などを起こす危険性があります。また、失明や眼窩骨折の可能性もあります。
4.脳への衝撃
選手同士がぶつかり合う可能性のあるサッカー、ラグビー、フットボール、ホッケー、バスケットボール、自転車競技、またボクシングでは、目はもちろん脳にも多大な影響を与えることがあります。人は脳でモノを見るわけですから、脳への衝撃により、失明したり、視野欠損を起こしたりする可能性も考えられます。